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連続学習会のお知らせ「教育を問い直す~ジェンダーと民主主義の視点から~」

これまでも多く行われてきた教育に関する研究・実践で取りこぼされてきた課題は何でしょうか。

私たちふぇみ・ゼミは教育に関し、ジェンダーという視点、そして民主主義という視点こそ重要なのではないかと考えています。

既存の枠組みを踏襲するのではなく、過去の事例を学びながらも、ふぇみ・ゼミならではの視点、インターセクショナリティ(差別の交差性)を取り入れて教育の問題について皆さまと考えます。


※基本的に【第7回以外】はオンライン、オフラインの両方で開催をする予定ですが、新型コロナウイルスの感染拡大情勢により、講師の方とのご相談をすすめながら決定しご参加の皆様にご連絡いたします。

状況によってオンライン配信のみの開催に変更があった場合、ご来場希望でのチケットをご購入していただいた方に、オンラインご案内いたしますのでご了承ください。


※ご来場の場合、会場は都内になります。



※ふぇみ・ゼミ生の通し券販売がないのは、ゼミ生のパスポートが通し券になる為です。

 通しで購入されたいゼミ生の方は、ゼミ生専用パスポートをご購入ください。

 詳しくはふぇみ・ゼミのホームページで発表いたします。



※各回の申し込みは、18時までとさせていただきます。18時までに購入をしていただいた方にzoomアドレス・IDをお送りいたします。大変申し訳ありませんが、それ以降の申し込みの方後日動画配信にて視聴いただく形になり、zoomアドレス・IDを送信できかねます。ご了承ください。


お申し込みは以下のリンクからお願いいたします。

https://kyouiku-femizemi.peatix.com/



【第1回】

日時:3月31日(水)19:00~21:00

『「慰安婦」問題を中学生が学ぶということ』

講師:平井美津子さん

子どもと教科書大阪ネット21事務局長。現在、大阪府公立中学校教諭、大阪大学・立命館大学非常勤講師。専門研究は、アジア太平洋戦争下における日本軍「慰安婦」、沖縄戦研究。著書に、『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』(高文研)、『原爆孤児 「しあわせのうた」が聞こえる』(新日本出版社)、『サンフランシスコの少女像 ~尊厳ある未来を見つめて~』(日本機関紙出版センター)、『戦争孤児たちの戦後史2』(吉川弘文館)。2020年4月韓国で『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』が翻訳出版された。

<内容>

「慰安婦」をネット上で検索してみると、嘘で固めたかのような否定とヘイトの言説ばかりが登場する。そこへ反日種族主義現象も相まって、「慰安婦」問題は韓国が外交カードとして日本に難癖をつけるためのものであるかのように主張する声も広がっている。何も知らずにいたら、そういう言説にからめとられていくことは必至である。中学生のうちにこそ、こういった問題を本質的に学ぶ必要があるのではないだろうか。実際にこれまで中学生に教えてきた「慰安婦」問題について、報告したい。



【第2回】

日時:4月14日(水)19:00~21:00

『子どもの成長・発達に必要な性の学びを取り戻そう~都立七生養護学校「こころとからだの学習」裁判勝利判決を力に~』 

講師:谷森櫻子(たにもり ようこ)さん

福島県県外避難者相談センター・相談員、“人間と性”教育研究協議会(略称:性教協)会員、にいざジェンダー平等ネットワーク代表等。大学で社会福祉学を学びながら養護学校の教員免許を取得し、1970年から障碍児教育に携わる。障碍児の全員就学・発達保障運動や性教育、虐待・暴力防止教育など実践・研究する。2003年、都立七生養護学校・性教育への3都議・都教委の不当介入時から、性教協本部幹事として係わる。

<内容>

1992年度から小学校5年の担任が理科と保健で性教育(学習指導要領では「性に関する指導」)を行うことになりました。

知的障がい児が通う都立七生養護学校(現特別支援学校、以後「七生養護」)は、約半数が隣接の入所施設から通っています。七生養護は子どもたちに自己肯定感を育みたいという思いから「こころとからだの学習」を始め、2001年・02年の障害児学校校長会・教頭会主催、都教委後援の夏季研修会で七生養護の実践が紹介され、03年の夏季研修会では七生養護の教員が講師に予定されていました。

ところが、03年7月2日、ある都議が都議会本会議で「不適切な性教育」が行われていると質問。2日後には都議らが都教委と産経新聞記者を同行して七生養護を「視察」。養護教諭を侮辱・恫喝し、保健室に保管されていた教材は都教委が持ち去りました。

そして、産経新聞は下半身を露わにして床に並べられた教材人形の写真と共に、「過激な性教育 まるでアダルトショップのよう」と報道。都教委は「不適切な性教育を行った」と、教員を「厳重注意」処分にし、指導計画の変更や教員の異動を強制し、「こころとからだの学習」を破壊しました。20年前の東京で起きたこの不当介入事件の詳細やその後の七生養護の教員・保護者の対応については、4月14日のセミナーで!



【第3回】

日時:5月26日(水)19:00~21:00

『「日の丸・君が代」と学校教育』

講師:根津公子さん

元東京公立学校教員。

<内容>

 卒業式・入学式が「『日の丸』に正対し『君が代』を斉唱する」ことから始まるのは当たり前、でしょうか。新型コロナ禍での昨年度の東京公立学校の卒業式でも、感染防止のため、参列者の制限や時間短縮の措置がとられました。しかし、飛沫感染の恐れのある、「君が代」斉唱を東京都教育委員会は各学校に指示し、呼吸器疾患の子どもがいる特別支援学校さえもがそれに従いました。「命よりも『日の丸・君が代』優先」の教育行政の意図は何なのでしょう。そもそも、学校教育に「日の丸・君が代」を強制し、それに従わない教員を処分する意図は、それに対する司法判断は。皆さんで考え合いたいと思います



【第4回】

日時:6月30日(水)19:00~21:00

『「内申書裁判」が教育行政・教育界に与えた歴史的意義』

講師:保坂展人(ほさか・のぶと)さん

1955年11月26日、宮城県仙台市生まれ。中学校卒業時の「内申書」をめぐり、16年にわたる内申書裁判の原告となり、そこから教育問題を中心に取材するジャーナリストとして活躍。 1996年から2009年まで衆議院議員を3期11年務め、546回の国会質問で「国会の質問王」との異名をとる。 2011年4月より世田谷区長(現在3期目)。世田谷区長としての取り組みをまとめた『88万人のコミュニティデザイン』(ほんの木)、『〈暮らしやすさ〉の都市戦略』(岩波書店)、『NO!で政治は変えられない』(ロッキング・オン)など、著書多数。

<内容>

(詳細調整中)



【第5回】

日時:7月21日(水)19:00~21:00

『トランスジェンダー生徒の学校経験』

講師:土肥いつきさん

京都府立高校教員。変態が集まる「玖伊屋」(くいや) のスタッフとして2ヶ月に1回京都駅南側で夜通しの宴会をしている。また、2006年よりトランスジェンダー生徒交流会の活動を開始した。同年、通院しているジェンダークリニックの待合室のクラさに閉口して受診者をはじめた。土日平日問わず、各所に出没している。さらに2012年に大学院に入学、研究もはじめてしまった。

<内容>

文部科学省は、トランスジェンダー生徒を、性同一性障害という障害があるために「学校生活を送る上で特有の支援が必要」な存在としています。しかし、その支援の内容を見ると、学校においてなされる「性別にもとづく扱いの差異」の変更であることがわかります。そこで、トランスジェンダー生徒を支援を受ける客体として捉えるのではなく、学校においてなされる「性別にもとづく扱いの差異」を顕在化させる行為主体としてとらえることにします。このようにとらえることで、学校の中のジェンダー構造を明らかにすることができます。さらに、文部科学省が「支援」を謳う以前から自認する性別での学校生活を送ってきたトランスジェンダー生徒も存在します。彼/女らはどのようにしてそれを実現したのか、そんなあたりを考察したいと考えています。



【第6回】

日時:8月17日(火)19:00~21:00

『民族教育と図工、美術教育の可能性』

講師:金明和さん

<内容>

朝鮮学校という民族教育の土壌で、新しい道を開拓している図工、美術教育。図工、美術教育が、いかにしてこどもの心の成長を促す場になっているのか、授業の成り立ちやコンクール出品作品を通して考えます。



【第7回】※オンライン開催のみ

日時:9月11日(土)15:00~17:00

『戦後における制服自由化と再制服化(清重めいさん)、わたしの丸刈り校則廃止運動(宮脇明美さん)』

講師:清重めいさん、宮脇明美さん

清重めいさんプロフィール:

東京大学教育学研究科教職開発コース博士課程1年。専門は日本教育史(学校制服、裁縫教育など)。

宮脇明美さんプロフィール:

1959年 熊本県生まれ

1980年 熊本短期大学保育科卒業

1985年 東京で夫とソフトウェア開発の事業を始める

1993年 熊本県阿蘇郡西原村に引っ越す

1995~2001年 自宅で子ども中心のパソコン教室を開く

1998年 中学校の丸刈り校則廃止運動を始める

2000年~現在 ホームページ「中学校の丸刈り校則をなくす会」を立ち上げる

2003年 「丸刈り校則をぶっとばせ 熊本・丸刈り戦争」を出版

現在、熊本県阿蘇郡西原村に住み、夫、次女、猫の4人?暮らし。幼稚園勤務の保育教諭。趣味は音楽(ロックバンドのボーカル)。

<内容>

(清重めいさん)

現在中学校・高校、そして一部の小学校において当たり前のように着用される学校制服。現在一般的に使用される洋装制服普及の始まりは、男子制服は明治期、女子制服は大正期へと遡る。制服に関する研究は、歴史的変遷を明らかにしたものと現在の制服に関する意識調査の2種が存在する。本発表では前者の形をとり、1960年代から2000年代にかけての①都立高校の制服の動向、②制服に関する議論の変遷の概要を紹介する。特に1960年代末から1970年代初頭にかけての高校紛争を軸とした制服自由化の流れと、2000年代以降の再制服化の流れを中心に扱う。このような歴史的研究を通して、今日の学校制服の在り方の課題を制服の持つ歴史的背景、そしてジェンダーの視点も絡めながら参加者の皆様と共に検討したい。

(宮脇明美さん)


(詳細調整中)



【第8回】

日時:10月16日(土)15:00~17:00

『脅しと騙しの少子化対策――高校保健・妊活教材事件とその後』(仮)

講師:西山千恵子さん

青山学院大学ほか非常勤講師。「高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会」共同代表、「足立・性的少数者と友・家族の会」共同代表。共編著に『首長たちの挑戦―女が政治を変える』(世織書房、2016)。

『文科省/高校「妊活」教材の嘘』(論創社、2017)、共訳にアン・ファウスト-スターリング著『セックス/ジェンダー』(世織書房、2018)。

<内容>

行き詰った少子化対策は、学校教育をターゲットにし始めてきた。その第1弾が2015年、文科省から全国配布された高校保健・副教材。そこには「女性の妊娠しやすさ」ピークを22歳とする改ざんグラフなど、高校生を騙しと脅しで「若いうちに産ませる」内容が仕込まれていた。その後も「卵子の老化」グラフや、ライフプランなどを教える学校教育や自治体の「啓発」施策が「人口政策」の現場として狙われている。一緒に見直してみませんか?



【第9回】

日時:11月24日(水)19:00~21:00

『欺瞞的な「多様性理解」を越えて』

講師:星加良司(ほしか りょうじ)さん

東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター 准教授。博士(社会学)。研究テーマは、障害の社会理論、多様性理解教育等。主著に『障害とは何か』(生活書院)、『合理的配慮』(有斐閣〔共著〕)、『カリキュラム・イノベーション』(東京大学出版会〔分担執筆〕)他。

<内容>

(詳細調整中)



【第10回】

日時:12月22日(水)19:00~21:00

全9回を振り返って、まとめ回

(詳細調整中)



お申し込みは以下のリンクからお願いいたします。

https://kyouiku-femizemi.peatix.com/

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