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【2018年度】春期第5回ふぇみ・ゼミ TA感想リレー(4)


こんにちは、ふぇみ・ゼミTAのKです!
7/4(水)の講義の感想をシェアさせていただきます。

少し天候に不安がありましたが、今回もたくさん参加者の皆さんにお集まり頂きました!


今回の講義は、「太平洋を横断する『有色女性(women of color)』の連帯」

人種差別と性差別を同時に受けるとはどういうことなのだろうか? 
のテーマのもと進みました。

今回の講義の中で、特に印象的だったのは前回のディスカッション講義で出た意見(戦時性暴力の事実をアート等へ向けることに対し、それが被害者を無理に"かわいそうな人"として形作っていないかという問題)を踏まえて、講師の河さんが答えた言葉

「声をあげた女性たち(サバイバー)は単なる被害者ではなく、エンパワメントの象徴であり、アクティビストである」という言葉でした。

前回の授業との繋がり、そして力強いメッセージを受け取ることのできた濃密な講義でした。

講義後の質疑応答でも、参加者からの質問がスムーズにでました。(前回のディスカッション形式の際、参加者が突如減ってしまって少々心配でしたが、今回再び参加者のみなさんの意見や感想が聞ける場ができて良かったです)

次回でふぇみ・ゼミ前期、最終回となります。普段と曜日・時間が変更になりますが、前期の集大成です。みなさんのご参加お待ちしております!



ゼミ情報は、以下の通りです。



河庚希(は きょんひ)


明治大学大学院特任講師。サンフランシスコ湾岸地域を拠点とする在日コリアン団体「エクリプス・ライジング」共同設立者、「日本多文化救済基金」共同設立者、「一般社団法人 希望のたね基金(キボタネ)」運営委員。京都府生まれ。専門はエスニック・スタディーズ。研究テーマは日米の帝国主義とその交差性、共犯性、そして環太平洋の有色人種の運動。論文に“Cultural Politics of Transgressive Living: Socialism meets Neoliberalism in pro-North Korean Schools in Japan” Social Identities: Journal for the Study of Race, Nation and Culture. Vol. 24, 2 (2018): 189-205など。


講義テーマ:
太平洋を横断する「有色女性 (Women of Color)」の連帯:日米帝国主義を超えて

2017年9月、米国の大都市として初めてサンフランシスコ市に「慰安婦」メモリアルが建てられた。メモリアル建設を主導した「『慰安婦』正義連盟 (“Comfort Women” Justice Coalition)」には多様な人種、民族、文化、世代、運動経験をもった団体が所属しているが、実は米国内の多様性だけでなく、日本国内の「有色女性」とのつながりによって、大阪市や日本政府、在米日本人の歴史歪曲主義者たちからの妨害を乗り越え、メモリアル建設が実現した。このレクチャーでは、太平洋を横断する「有色女性」の連帯の実態と可能性について考える。

参考文献
Lisa Yoneyama. Cold War Ruins: Transpacific Critique of American Justice and Japanese War Crimes (Duke University Press, 2016)

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