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【2019年 4/30特別公開講座 】TA感想リレー(13)



ふぇみ・ゼミTAのAです。
みなさま、なんだか寒暖差が大きい季節ですがいかがお過ごしでしょうか。

先日、ふぇみ・ゼミ特別公開講座として、北京LGBTセンター事務局長・辛穎(Xin Ying)さんの講演会が開催されました。印刷した資料が途中で足りなくなるほどの盛況ぶりで総勢74名の方が参加してくださいました。

辛穎さんは、北京でLGBTアクティビストとして、フェミニストとして活動をされています。今回の講演会では、中国のLGBT運動の歴史、政治との関わり、またフェミニズムとの関わりなど多岐にわたるトピックが話されました。印象に残ったことをいくつかご紹介したいと思います。

中国ではかつてLGBTについて公衆衛生の観点から語られていましたが、1995年の北京世界女性会議で初めて人権の観点で語られました。また会議の参加者がグループを作り市民社会を変えていく主体になっていったこと、グローバルな世界と接続していったことなど、とても大きな影響がありました。グループができていく中で、女性たちはLGBT運動の中の家父長的な側面を批判し、自分たちのグループを作っていきました。北京世界女性会議をきっかけに芽吹いていったLGBT運動とフェミニズムには、そのような深い関係があるのです。

現在の中国では保守化が見られるとのことですが、その中でできることをさがしていると辛穎さんは言います。今がコミュニティーを耕す時であり、社会を変える運動に多くの人が参加できる環境を作ること、自分自身の価値や可能性、また市民としての権利を持っていると信じることが大切だと言います。出発点は選べないが平等な社会というゴールは選べると、力強くおっしゃっていました。

質疑応答では40以上の質問が集まり、時間の関係で全てはお答えいただけませんでしたが、コミュニティ内のインターセクショナリティーについて言及がありました。LGBTの中にも民族、人種、出身地域、社会的地位などすでに差異があるということ、グローバリゼーションを利用しながらもローカルな立ち位置を忘れずに個々人の政治をしていくことが大切だというお話がありました。

「自分は市民としての権利を持っている」と信じられる状況にいることの大切さ、その状況を作るのは自分たちであり、そのためには自分を見つめなおし、連帯し、社会を変えていく、その重要性に改めて気づかされ、身の引き締まる思いでした。辛穎さんの熱いトークとそれに応えるような会場の熱気に圧倒されながらも、とても元気をもらえた一日でした。

この場をみなさまと共有できたことを嬉しく思います。ありがとうございました。

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辛頴プロフィール:
 北京LGBTセンター事務局長、中国民間女性映画祭共同創始者。ジェンダー領域で9年間アドボカシーアクションを行ってきた。2012-2015年の間、反DV運動、ジェンダーに基づく教育差別反対運動など、女性の権利擁護アクションにも頻繁に参加した。2012年に北京LGBTセンターに就職し、国際的影響力のあるアドボカシー、研究調査プロジェクトの企画・提案を主導した。2016、2017年にそれぞれ「性指向、性自認、性別表現に基づく差別状況調査」「中国トランスジェンダー・レポート」の研究を実施し、国内外のメディアに多く報道された。研究成果は国内外の学術雑誌に発表している。2012年には、中国LGBTアライカウンセラー・トレーニングをスタートし、現在まで中国各地で18のトレーニングを行い、中国30都市をカバーした。中国LGBT組織の代表として、世界銀行、国連ニューヨーク本部での国際会議などに出席した経験が豊富である。

講演テーマ:「1995世界女性会議後、中国LGBT運動は野火のように広がった」

1995年北京の懐柔で、第4回世界女性会議が開かれ、189カ国と地区の代表、国連各機関と専門団体、また政府間組織とNGOの体表など、1.7万人が参加した。
 95年の世界女性会議の後、NGOの存在が中国市民に認識され始める。そして、「ジェンダー主流化」の概念もまた、中国に入ってきた。
 その頃中国では、同性愛は未だに非犯罪化されておらず(1)、病気とされていた(2)。第4回世界女性会議上で、全世界から300人以上のレズビアンが懐柔に集まり、NGOフォーラムの中で「ララ(拉拉)・テント」が承認された(訳注:「ララ(拉拉)」はレズビアン・バイセクシュアル・トランス女性など、女性のセクシュアルマイノリティの総称)。これは中国のララ・コミュニティと、国際的なララ・コミュニティの初めてのつながりでもあった。世界女性会議の後、北京のララ・コミュニティは組織化をはじめ、バーや個人の住宅で小規模な集まりを開催した。こうして、規模は小さいながら、徐々に一つのコミュニティが形成されていく。1997年、中国で初めての同性愛者コミュニティのホットライン99575が成立、同年中国で初めてのララ団体、シスターズ・グループ(姐妹小組)も立ちあがった。初期のララ運動は、一貫してフェミニストの積極的な参加と支持を得ていた。
 それでは、95年世界女性会議の後、中国のLGBT運動はどのように発展し、また女性運動の発展とどのように関係していたのだろうか?
 北京LGBTセンター事務局長の辛頴が、北京LGBTセンター発展の歴史的文脈から、中国LGBTの権利の発展と現状、中国LGBT運動とフェミニズム運動の関係について紹介する。

(1)1979年の「中華人民共和国刑法」は同性の性行為を治安紊乱罪(流氓罪)としていた。1997年の刑法改正で鶏姦罪を含む治安紊乱罪は撤廃された。
(2)1989年の「中国精神病分類・診断基準マニュアル(中国精神疾病分?和?断?准)第二版」では、同性愛は「性変態」の範囲に入れられている。2001年の第三版で同性愛はマニュアルから削除されたが、依然として「自己否定と、同性愛、両性愛」の記述は残っている。

北京LGBTセンターwebサイト
http://www.bjlgbtcenter.org.cn/

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