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【2019年度ふぇみ・ゼミ】前期第2回 TA感想リレー(15)


こんにちは!TAのKです。

たいへん前になってしまいましたが、6/26に堀江有里さんを講師にお招きして「天皇制とジェンダー/セクシュアリティ」をテーマに講義していただきました。

「天皇制」という制度がどのように家父長制とつながり、そして私たちの権利を脅かす論理と繋がっているのか、ご自身の立場・個人的な立場から切り込んでくださいました。

元号が「令和」にかわり、祝福・お祭りムードと前天皇への称賛の報道のなか改元が迎えられた5月、天皇制について深く考えたことのなかった私ですら、あの異様な盛り上がりに疑問を感じました。
いままで以上に日本全体で「天皇」という存在、そして「天皇制」への注目が高まっていた時期でした。

正直戸籍制度や天皇制はあまりに大きすぎて、自分にとって個人的に関係があることとは思えず疑問を持つ対象ですらなかったのですが、
今回の堀江さんの講義で国が大きく掲げている制度は無意識のうちに国民の価値観や考え方を左右してしまっていると気づくことができました。
まただからこそそれらの制度が決して自分と無関係ではないと、ひとつひとつの制度が持つ意味とそこから繋がる現状を認識する義務があったのだと思いました。
学びと、新しく気付けたことが多い講義でした。

暑い日が続いておりますが、皆様どうぞ体調にお気をつけてお過ごしください。

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講師
堀江有里(ほりえ ゆり)さん
日本基督教団なか伝道所(横浜寿町)牧師のほか、首都圏の大学や神学校で非常勤講師として、社会学やジェンダー論、宗教研究、実践神学などの授業を担当しています。京都生まれ、神奈川育ち。研究領域は社会学、レズビアン・スタディーズ、クィア神学。
「レズビアン」をとりまく社会制度に関心があり、最近は、首都圏の市民運動との出会いがきっかけで、戸籍制度とのかかわりから天皇制の問題についてあれやこれやと考えています。
テーマ
「天皇制とジェンダー/セクシュアリティ」
 日本国憲法は天皇条項からはじまりますが、多くはほとんど意識せずに日常生活を送っているのではないでしょうか。今年は「平成」が終わり、あたらしい時代を迎えます。天皇代替わりをめぐる問題点をジェンダー/セクシュアリティの視点から批判的に考察します。
推薦図書
加納実紀代(2002)『天皇制とジェンダー』インパクト出版会

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